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ガス代の見直しと節約方法を紹介!ガスの自由化とは?

2020/08/05

ガス代の節約方法と見直し

総務省の2019年家計調査*によると、1ヶ月の光熱費のうちガス代は約4分の1*で、その中でも特にシャワーや食器洗いの際に使用する給湯は電気、ガス、石油等の全エネルギー消費量の約3分の1*を占めています。本記事では、すぐにできる手軽なガス代の節約術の紹介と、2017年4月に始まったガス自由化によるガス代節約効果について解説します。ガス代が高いなと感じている方や、ガス自由化に関心があるけど取り組めていない方は、ぜひ参考にしてください。

目次

ガス代節約のための見直しポイント

普段の生活でのガス使用量を見直すことで、年間どれくらいガス代が節約になるのでしょうか。キッチン・お風呂・暖房機での節約方法について、順番に解説します。

キッチンのガス代節約方法

キッチン周りで使うガス器具には、ガスコンロや食器洗い乾燥機、ガス炊飯器などがあります。これらの機器をよく使う方ほど、節約しながら利用したときの効果が高くなります。

ガスコンロ

ガスコンロは、鍋底から火がはみ出ないようにするなど、熱が伝わるときのロスを減らすとよいでしょう。1日3回、約20℃の水1リットルを沸騰させるときに強火から中火にしただけで年間おおよそ430円の節約効果*があります。以下の方法もガス代の節約に効果的ですので、お試しください。

<節約ポイント>

  • 調理器具を乗せてから点火する
  • 水滴がついた鍋はふき取ってから火にかける
  • 丸底のやかんより、平たい底のやかんを使う
  • 熱伝導率がよいアルミ製の調理器具を使う

また、料理の下ごしらえに電子レンジを使うのもおすすめです。あらかじめ電子レンジで熱を通してからコンロで煮ると煮込み時間を短縮できるので、年間で約1,000円*のガス代節約につながります。

煮物は落としぶたを使うと加熱効率が上がるため煮込む時間を短縮でき、さらにガス代の節約になります。茹でたり煮込んだりするときは、積極的に余熱を使うのもよいでしょう。なお、圧力鍋は調理時間を短縮できるうえ少ない調味料で美味しい料理が作れますが、ガス代の節約効果より鍋代のほうが高く回収は期待できません。

ガス給湯器

ガス給湯器は、一般的な家庭内で最も年間ガス消費量が大きい機器です。とくに、大量に湯を使うお風呂は、ガス代節約の要(かなめ)と言っても過言ではないでしょう。

給湯機は、可能な限り低温に設定することを心がけましょう。水温と設定温度の差が大きいほど、ガス代がかかります。20℃の水道水を使い、給湯温度を40℃から38℃に変える年間(65リットル×冷房期間を除く253日)で1,580円節約*できます(1日2回手洗いした場合)。

また、給湯器を高効率なものに換えるのもよい方法です。たとえば従来型の給湯器を省エネ性能の高いエコジョーズ*に換えると、ガスの使用量や二酸化炭素の排出量を約15%もカット*できます。従来型とエコジョーズの価格差を確認し、エコジョーズに変えたら月々のガス代はいくらになるのか、何年で回収できるかを考慮して買い換えるとよいでしょう。

お風呂でのガス代節約方法

家庭内でたくさんのガスを消費する給湯機を最も使用するのが、大量に湯を使うお風呂です。とくに水温と給湯温度の差が大きい冬場は、節約の影響が出やすい時期です。お風呂でのガス代を減らす工夫を2つご紹介します。

なるべく低い温度で、なるべく少なめにお湯を使う

給湯器のガス代節約に効果的なのが、なるべく低温設定にしたうえで給湯量を減らすことです。浴槽にお湯を入れすぎたり、シャワーを使い過ぎたりしないように注意しましょう。

シャワーを不必要に流したままにせず、45℃のお湯の使用時間を1分間短縮する年間で2,300円程度のガス代節約*年間1,000円程度の節水効果*があります。また、節水型シャワーヘッドを使うのもよいでしょう。従来のシャワーヘッドより30~60%程度も節水できるので、水道代だけでなくガス代の節約にもつながります。

保温を意識する

お風呂で気を付けたいのは、給湯だけではありません。追い炊きでもガスを使用するので、可能な限り避けたいところです。追い炊きを減らすには、できるだけ間隔をあけずに次の人が入浴すること、次の人が入るまでの間は浴槽にふたをすること、熱いからといって水で埋めすぎないことが大切です。

暖房のガス代節約方法

暖房機器は、冬場に大量のガスを使います。ガス消費量は器具の性能に依存しますが、使い方や使用環境によっても増減するので、節約できる余地があります。代表的なガス暖房機であるガスファンヒーター温水式床暖房のガス代節約方法をご紹介します。

ガスファンヒーター

ガスファンヒーターのガス代節約ポイントは、以下の5つです。

<節約ポイント>

  • 設定温度を20℃にする
  • 必要な時だけつける
  • 室内の加湿をして体感温度を上げる
  • 部屋全体が温まる場所に設置する
  • こまめにフィルターのお手入れをする

外気温が6℃のとき、暖房の設定温度を21℃から20℃(9時間使用/日)にすると、ガスファンヒーターなら年間約1,470円の節約、石油ファンヒーターなら年間約650円の節約*につながります。

さらに、稼働時間を1日1時間短縮すると、ガスファンヒーターなら年間約2,380円の節約、石油ファンヒーターなら年間1,130円ほど節約*できます。外出時や寝る前は早めに電源をOFFにするよう心がけると、達成しやすいでしょう。

また、加湿もガス代節約に利用できます。湿度が下がると体感温度も低くなる傾向があるので、乾燥している冬場には部屋を加湿することで体感温度を上げることができます。なお、ちょうどいい湿度は「40~60%」の間で、60%を超えるとダニやカビが発生しやすくなります。

室温にムラがあったりフィルターが汚れたりすると余計にガスを消費するので、両方とも改善することでガス代を浪費せずに済みます。

温水式床暖房

温水循環型の床暖房は、ガスで温水を作り床下に敷設した床暖房用マットの中を循環させることで部屋を暖めます。太陽と同じ輻射熱で暖まるのでポカポカと気持ちよく、部屋中ムラなく暖まります。

ガス温水式床暖房は立ち上がりに約1時間*かかるため、ガス使用量はスイッチを入れた最初の1時間が最も多くガスを消費します。家の断熱性能にもよりますが、短い時間の外出ならつけっぱなしのほうが節約できます。

都市ガス・簡易ガス・プロパンガスで基本料金はいくら違う?

私たちが家庭で使うガスは、大きく「都市ガス」「プロパンガス(LPガス)」の2つにわかれます。さらに、プロパンガスには「簡易ガス」と呼ばれる供給方法があります。この3つの違いを順番にご説明していきましょう。

都市ガスとプロパンガス(LPガス)の違い

まずは、都市ガスとプロパンガスの違いを比較してみましょう。

比較項目 都市ガス プロパンガス
ガス料金 低め(公共料金) 高め(自由料金)
配給方法 地中に埋設されたガス導管を通して配給 ガスボンベにつめて各家庭に配給
原料 液化天然ガス
(主成分:メタン)
液化石油ガス
(主成分:プロパンやブタン)
熱量 11,000キロカロリー/㎥ 24,000キロカロリー/㎥
特徴 空気より軽く、-162℃で液体になる 空気より重く、-42℃で液体になる

消費者の立場から見ると、都市ガスとプロパンガスの大きな違いは「供給方法」「ガス料金」でしょう。都市ガスは、地中に埋まったガス導管を通して配給されます。ガス導管を埋設するには多大な費用がかかるので、配給先はある程度住宅が密集したエリアになります。

都市ガスは公共性が高く、料金は法律で定められた認可方式を取っています。ガス供給事業者が法規に則って料金を算定し、経済産業大臣の審査やガス事業法に基づく公聴会を経て、適合していると判断されたときに認可されます。

一方、プロパンガスはガスボンベに詰めて輸送できるので、ボンベが運べるところであればどこでも配給できます。一般的には、全国に2万社以上あると言われる「地域のプロパンガス業者」が配給を行います。

プロパンガスの料金は供給者が自由に決められるので、通常なら価格競争が起こり料金は低く安定するはずです。しかし、実際には活発な競争が見られず、大半の地域で都市ガスよりかなり高めの価格が設定されています。なお、ガスボンベにより配給されるプロパンガスは、地中埋設管を使う都市ガスより災害時の復旧が早いと言われています。

都市ガスとプロパンガスの料金の違い

続いて、都市ガスとプロパンガスの料金の違いを見てみましょう。

東京ガス*によると、標準家庭におけるガスご使用量は1ヶ月あたり約30㎥で、東京ガスの料金は基本料金:1,056円、単位料金:126.8円(2020年4月検針分)です。これを計算すると、標準家庭における1ヶ月のガス料金は以下のようになります。

1,056+(126.8×30)=4,860円

今度はプロパンガスの料金を計算してみましょう。プロパンガスのカロリーは都市ガスより2.18倍高いので、都市ガスが30㎥必要なところプロパンガスは13.76㎥で済みます。石油情報センター*によると、都心のプロパンガスの料金(2020年4月現在)の平均値は基本料金:1,873円、単位料金:550円なので、こちらも計算すると以下のようになります。

1,873+(550×13.76)=9,441円

このように、都心における都市ガス料金とプロパンガス料金は1.94倍も違うのです。

簡易ガスとは?

簡易ガスはガス供給形態のひとつで、「コミュニティーガス」「集中プロパン」とも呼ばれます。供給エリアにガス発生設備と大型のプロパンガスボンベを設置して、そこからガス導管を通して各家庭に供給されます。たいていはプロパンガスと同じ「液化石油ガス」が原料で、ガスボンベで運ぶプロパンガスを「ボンベ供給方式」と言うのに対して、簡易ガスは「バルク供給方式」と言います。

簡易ガスは70戸以上の住宅団地やマンションに供給される*ので公益性が高く、料金を改定するには経済産業省の許可が必要です。さらに、料金表は経済産業省*のホームページで公開されます。簡易ガスの料金は地域によって差がありますが、東京であればおおよそ都市ガスの同等から1.3倍ぐらい、プロパンガスの半額から3分の2程度に設定されています。

おしなべて見ると簡易ガスはボンベ供給方式より低価格ですが、かなり高めの料金に設定されている地域もあります。

都市ガスと簡易ガスも節約できる?ガスの自由化とは?

ガスの消費量を抑えることでガス代の節約につなげる方法をご紹介しましたが、倹約だけでガス代節約を継続するのは、簡単なことではありません。寒い日には、たっぷりお湯を張ったお風呂に肩まで浸かりたくなるものです。

ガス料金やプランを見直すことで、ガマンにガマンを重ねて節約しなくてもガス料金を下げることができます。ここからは2017年4月から本格的に始まった一般家庭の「ガス自由化」について解説します。

ガス自由化の概要

都市ガスと簡易ガスの自由化は1995年から段階的に始まりました。この「ガス自由化」によって、消費者は自由にガスの供給会社を選べるようになりました。なお、プロパンガスは自由料金制のため、すでに消費者が自由にプロパンガスの販売会社を選べます。まずは、ガス自由化の目的やメリット・デメリットについて確認しておきましょう。

ガス自由化の目的とメリット

ガス自由化は、電気とガスを合わせた「エネルギーシステム改革」の一環として進められてきました。消費者にとっては、以下のようなメリットがあります。

  • 都市ガスを供給する会社を選ぶことができる
  • 料金メニューが多様化され、自分に合った割安なプランを選べる
  • 安定供給と保安は確保される

都市ガスや簡易ガスの消費者は、これまで自由にガス会社を選べませんでした。2017年にガス会社選びが自由化されたことで、今後は競争が生まれ、ガス料金の抑制やサービス向上につながると期待されています。

さらなる競争が進めば定額制やポイント付与など、いろいろなサービスが付加されて今まで以上にメニューが多彩になり、消費者それぞれの環境に合わせた選択ができるようになるでしょう。

仮に新規参入業者に乗り換えたとしても、保安点検やガス漏れなど、緊急時の対応はガス導管を管理する会社が行うため、ガス供給の品質は今までと変わりません。

ガス自由化のデメリット

ガスの自由化によってメニューの多様化や価格低下が期待できますが、デメリットはないのでしょうか。

消費者にとっては利益向上の側面が強いガス自由化ですが、しいて挙げるなら手間が増えることと自己責任の範囲が広がることはデメリットと言えるでしょう。利用者は、たくさんあるプランの中から自分に合うものがどれなのかを調べて、自分で選ばないといけません。

料金設定の自由度が上がるにつれて価格競争が起こる反面、市場に合わせてガス料金が大きく値上がりすることもあり得るでしょう。

電力自由化に比べて、恩恵を受けられる人が限定的なことにも留意が必要です。既存のガス導管を利用する以上「都市部は料金もサービスもどんどん良くなるのに、地方は変化なし」ということになりかねません。ガス導管網の整備がどこまで進むか、今後に期待です。

また、ガス切り換えの勧誘の際に個人情報を聞き出す、不必要なガスメーターの点検や交換・工事を装い金品を盗むなど、ガス自由化に便乗した詐欺には注意が必要です。

ガス供給業者見直しによるガス代節約効果の例

ここでは、ガス自由化で新規参入したガス供給業者の中から3社の料金例をご紹介します。都心で月々30㎥のガスを使用したと仮定して、東京ガスと各社のガス料金を計算してみました。あわせて、ガス会社を切り替えた場合の節約効果の目安もご紹介します。

■東京ガス(2020年7月検針分)

基本料金:1,056円 従量単価:126.45円 1ヶ月のガス料金:4,850円

■ニチガス「プレミアム+(プラス)プラン」(2020年7月検針分)

基本料金:1,077.57円 従量単価:119.92円 1ヶ月のガス料金:4,675円
ガス代節約効果:年間2,100円お得

■レモンガス「わくわくプラン」(2020年7月検針分)

基本料金:1,041.13円 従量単価:119.93円 1ヶ月のガス料金:4,639円
ガス代節約効果:年間2,532円お得

■エネオス「標準プラン」

基本料金:1,013.76円 従量単価:125.23円 1ヶ月のガス料金:4,771円
ガス代節約効果:年間948円お得

しかし、東京ガスは割引対象のガス機器を使用しているとガス料金が安くなるプランや、ガス単体の料金とは別にガスと電気のセット割引があります。乗り換える前に、まずは現在のプランを見直すとよいでしょう。

セット料金がお得?

前述の例ではガス代だけに絞って計算しましたが、各社いろいろなサービスと合わせてセット割引を打ち出しています。今後のガス料金は、電気代や通信費とセット料金で考えるのが当たり前になるでしょう。たとえば、関西圏にお住まいのauユーザーであればガスや電気の他に通信費をセットにしたプランがあります。

  • 関電ガス for au
  • auでんき
  • auスマホ
  • auひかり
  • ガス料金をauPAYカードで決済

このような組み合わせも可能です。この1から5の組み合わせではガス料金がお得になるうえ、スマホの月額料金が割引され、Pontaポイントの還元も受けられます。それにより、年間1万円程度の節約効果が期待できるでしょう。

ぜひいろいろなプランを見くらべて、あなたに合ったガス会社を選択してください。

まとめ

ガス使用量を減らすなら、節約効果が高いお風呂と暖房機から取り組みましょう。あわせてキッチンでのガスの無駄づかいを減らすと、年間でかなりの節約が期待できます。しかし、倹約ばかりでは疲労感がたまり、なかなか継続できません。そこで活用したいのがガス料金やガス会社の見直しです。2017年からはガス自由化が始まり、都市ガスや簡易ガスでもガス会社を見直せるようになりました。電気代や通信費などと合わせたお得なプランがたくさん出てきているので、積極的に活用したいところです。

なお、ガス代だけでなく家計全般の見直しはお金のプロであるファイナンシャル・プランナー(FP)への相談がおすすめです。下記フォームから気軽にお問い合わせください。

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この記事を書いた人

ホリカワ ダット(住宅系WEBライター)

インテリアコーディネーターと1級カラーコディネーター資格保有。高気密高断熱の注文住宅を得意とする建築会社で約8年間、営業職や住宅ローンアドバイザーを経験。年間200組のお客様をサポートした経験をもとに、家づくりの資金計画や住宅ローンの返済額削減、水道光熱費の節約ノウハウをわかりやすく解説します。

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