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教育資金をシミュレーション!いくら必要?どう準備する?

2020/01/27

大学進学率が5割を超える現在*、「子どもには大学まで卒業してほしい」「経済的な理由で子どもの選択肢を減らしたくない」と考えている親御さんも多いのではないでしょうか。大学卒業までに1,000万円以上は必要と言われる教育資金。公立校に通った場合と私立校に通った場合の必要額の違いや、準備方法について解説します。

目次

教育資金をシミュレーションしよう

授業料や教材費、通学費などの学校教育費や、学習塾や家庭教師、習い事などの学外活動費を含む、子どもの「教育」のために必要なお金全般を「教育資金」と呼びます。ここでは食費や被服費などの基本的な生活費や保育費などは含めません。

国公立か私立か、文系か理系か、あるいは医歯系かなど、選択する進路によって教育資金の総額は大きく変わりますが、幼稚園が私立、小学校から高校までが公立、大学が私立文系という最も一般的な進学コースでも約1,100万円程度かかる試算です。

一般的な進学コースでの教育資金総額
幼稚園 (私立) 小学校 (公立) 中学校 (公立) 高校 (公立) 大学 (私立) 合計
1,584,777円 1,926,809円 1,462,113円 1,372,072円 4,314,165円 10,659,936円

一般的なコースでこれだけの金額がかかるのですから、子どもにどのような教育を受けさせたいか、そのためにはどのくらいの資金が必要になるのか、早めに把握し準備したい、子どもにはお金の心配をさせたくない……というのが親心です。

あくまで全国の平均値ですが、以下に教育資金に関する文部科学省のデータをまとめましたので、概算をシミュレーションするのに活用してみてください。

幼稚園から高校卒業までに必要な教育資金

文部科学省の調査*によると、幼稚園から高校を卒業するまでの教育資金の総額は、すべて公立校に通った場合で約540万円、すべて私立高に通った場合で約1,830万円となり、およそ3.4倍もの差があります。

学年別に見ると、公立コースの場合は、高校受験時(中学3年生)の年間約60万円がピークとなり、なだらかな山を描きます。一方、私立コースの場合は、小学校に入学した年に年間190万円、その後も中学受験時(小学6年生)に約180万円、高校受験時(中学3年生)に約140万円と、前年と比べて大きく増える山が3つあります。どちらのコースを選んでも、受験時には塾に通うための費用が年間20~60万円程度かかるため、教育費が膨らむのです。

幼稚園~高校卒業までの学年別の教育資金
公立 私立 差(私立÷公立)
幼稚園 3歳 188,342円 551,652円 2.93倍
4歳 217,121円 491,275円 2.26倍
5歳 243,625円 541,850円 2.22倍
総額 649,088円 1,584,777円 2.44倍
小学校 第1学年 350,860円 1,892,002円 5.39倍
第2学年 263,310円 1,366,148円 5.19倍
第3学年 292,950円 1,415,910円 4.83倍
第4学年 309,617円 1,497,087円 4.84倍
第5学年 339,132円 1,630,684円 4.81倍
第6学年 370,940円 1,790,314円 4.83倍
総額 1,926,809円 9,592,145円 4.98倍
中学校 第1学年 456,582円 1,624,661円 3.56倍
第2学年 436,183円 1,230,122円 2.82倍
第3学年 569,348円 1,362,389円 2.39倍
総額 1,462,113円 4,217,172円 2.88倍
高校 (全日制) 第1学年 507,980円 1,160,016円 2.28倍
第2学年 460,470円 893,127円 1.94倍
第3学年 403,622円 851,087円 2.11倍
総額 1,372,072円 2,904,230円 2.12倍
幼稚園~高校卒業までの学年別の教育資金総額
公立計 私立計
5,410,082円 18,298,324円 3.38倍

授業料などの学費以外にも、公立校と私立校には下記のような特徴があります。

公立校 ・学習内容は学習指導要項(文部科学省が告示している初等・中等教育課程の基準)に準ずる →基本的にどの学校でも同じ水準の教育を受けられる ・国立大学付属校では「研究教育校」として先進的な取り組みを行っているケースも ・教員の異動がある

私立校 ・独自の教育理念に基づいた教育を行う ・学業・スポーツで秀でた成績を残している生徒は「特待生」として学費が免除される場合もある ・原則、教員の異動がない

公立校であれ、私立校であれ、学校によって校風(指導方針、部活動、課外活動、校則など)はさまざまです。実際に進路を決める際は、校風が合うかどうか、やりたいことの実現につながるか、そして学費や支援制度などをリサーチし、本人とよく話し合って決めましょう。

大学入学から卒業までに必要な教育資金

大学4年間で必要な教育資金は国公立大学の場合約250万円、私立大学の場合は文系で約400万円、理系で約600万円にも上ります*。また、進学と同時に一人暮らしを始める場合は、生活費の仕送りも数百万円単位で必要になることも忘れてはなりません。大学院や医科歯科系の学部に進む場合にはさらに大きな金額がかかります。

高校卒業までは家計の中からやりくりできても、大学の場合はこのようにまとまったお金が必要です。子どもがお金の心配なく進路を決められるよう、高校卒業までに200~400万円程度(大学4年間の授業料相当分)用意しておけると安心です。

お子さんが生まれたばかりなら18年(216ヶ月)、小学校低学年でもあと10年(120ヶ月)あることを考えれば、毎月の家計の収支を見直し、いくつかの方法を組み合わせることで無理なく備えることができます。

大学4年間の学費総額
国立 公立 私立
域内 ※注1 域外 文系 理系
入学料 282,000円 230,347円 393,618円 229,997円 254,309円
授業料 (4年) 2,143,200円 2,145,532円 2,145,532円 3,142,324円 4,422,464円
施設設備料 (4年) ※注2 ※注2 ※注2 605,376円 740,152円
実験実習費 (4年) ※注2 ※注2 ※注2 36,448円 251,448円
その他 (4年) ※注2 ※注2 ※注2 300,020円 240,484円
合計 2,425,200円 2,384,879円 2,548,150円 4,134,165円 5,908,857円

※注1:域内(=大学を管轄する地方自治体内に住んでいる人)は入学料が優遇されます。 ※注2:国公立大学でも施設設備料、実験実習費、その他諸会費がかかる場合があります。

教育資金の準備方法

教育資金の主な準備方法は「学資保険(子ども保険)」「ジュニアNISA」「積立定期預金」が挙げられます。それぞれの特性を理解し、うまく組み合わせて資金づくりに取り組みましょう。

学資保険(子ども保険)

教育資金の準備として人気の高い保険商品が学資保険(子ども保険)です。子どもの進学時に学資金として祝金や満期保険金を受け取ることができる貯蓄性の高い商品です。保険料払込期間中に、保護者に死亡や高度障害など万が一のことがあった場合に、以降の保険料の支払いが免除されるのが最大の特長です。

親の死亡保障や子どもの医療・死亡保障をつけることもできますが、保障を手厚くした分だけ保険料が高くなり、受取金の返戻率が100%を下回ることがあります。また、保険料の負担が重いなどの理由で途中解約すると、解約返戻金が支払った保険料の総額を下回る元本割れのリスクがあるため、保険料は無理なく支払い続けられる額を目安に契約しましょう。

ジュニアNISA

株や投資信託に投資して積極的に教育資金を増やしたい場合には、0~19歳までの未成年者を対象とした少額投資非課税制度のジュニアNISAがおすすめです。ジュニアNISA口座で購入した株や投資信託の配当金・売却益は最長5年間非課税となります(購入できる金額は年間80万円まで)。税金が引かれない分、一般口座で購入するより利回りが高くなるので、効率的な資産形成が可能です。ただし、投資にはリスクがつきものです。期待したような利益が得られるとは限りませんし、18歳になるまで払い出しができないため、資金の流動性も高くありません。

積立定期預金

積立定期預金に申込むと、普通預金口座から定期預金口座に毎月一定額が自動的に振り替えられます。現在口座を持っている金融機関で少額から始められる手軽さが魅力です。資金の流動性も高く、満期を過ぎればいつでも引き出すことができます。

学資保険(子ども保険)、ジュニアNISA、積立定期預金の特徴をまとめると、以下のようになります。

貯蓄性 流動性 インフレ対応 そのほかの
メリット
学資保険 (子ども保険) ◯貯蓄性が高く、確実に教育資金づくりができる。 ※保障を増やすと貯蓄性が下がるため注意。 △中途解約には手続きが必要で、現金化まで時間がかかる。また、中途解約には元本割れのリスクがある。 △利回り(返戻率)が物価上昇率を下回る可能性がある。 ◯保護者が死亡した際に、以降の保険料の支払いが免除される。
ジュニアNISA △高い利回りが期待できる反面、損失を出すリスクもある。 ✕原則、子どもが18歳になるまで払い出しができない。 ◯株や投資信託に投資することで、物価上昇率より高い利回りが期待できる。 ◯ジュニアNISA口座で購入した株・投資信託に対する運用益が最長5年間非課税(年間80万円まで)。
積立定期預金 △確実に利子はつくものの、非常に低い。また、流動性が高い分、臨時支出に使う可能性あり。 ◯一定期間を過ぎればいつでも引き出し可能。 ✕利回りが物価上昇率を下回る可能性が高い。 ◯少額から気軽に始められる。

例えば、この3つを下記のように組み合わせると、

1.子どもが生まれたら高校卒業までコツコツ積立定期預金 積立額 月5,000円×12ヶ月×18年=108万円 ※利子は考慮していません。

2.教育費の負担が比較的軽い小学生の間に、学資保険の保険料の払い込みを完了 支払い保険料総額 月15,000円×12ヶ月×11年=198万円 返戻率 103% 受取総額 約204万円 ※生命保険料控除による税メリットと受取時の課税額は考慮していません。

3.ジュニアNISAで毎年12万円×5年積み立てる 積立額 月1万円×12ヶ月×5年=60万円 予定運用利回り 年率5% 5年後の受取額 約66万円 ※5年後の受取額は年金終価係数で計算しています。 ※ジュニアNISAの投資可能期間は2023年までですが、NISAの延長・恒久化については政府で議論が続いているため、2020年から5年間投資する仮定で試算しています。

高校卒業までに合計378万円用意できる計画になります。

国の子育て・就学支援制度

経済的な理由で教育機会が奪われることのないよう、さまざまな子育て・就学支援制度が整えられています。利用可能なものは積極的に活用しましょう。

児童手当(0歳~中学卒業まで)

児童手当は0歳から中学校卒業までの子どもを持つ家庭に支給される手当で、支給額は下記の通りです。

子どもの年齢 1人あたり月額
3歳未満 15,000円
3歳以上~小学生 10,000円(第3子以降は15,000円)
中学生 10,000円

※注:保護者の所得が一定額以上の場合は、子どもの年齢に関わらず一律5,000円が支給されます。

支給された児童手当をすぐに使わずに将来の教育資金として積み立てておけば、15年間で約200万円になり、受験や大学進学時の費用として活用できます。子どもが生まれたときだけでなく、引っ越ししたときにもお住まいの市区町村へ申請が必要ですので、手続きは忘れずに行いましょう。

高等学校就学支援金

通っている高校の授業料を上限に、年間約12~30万円が支給されます。所得要件はありますが、目安となる年収が約910万円未満と高めなので、全国の約80%の生徒が利用しています。申込みは学校経由で行います。入学時など、手続きが必要なタイミングで学校から案内があるため、必ず確認しましょう。

高校生等奨学給付金

生活保護世帯、住民税非課税世帯を対象に、授業料以外の教科書や学用品、修学旅行などの教育費に充てるために年間約3~14万円が支給されます。高等学校就学支援金との併用も可能です。毎年7月頃に学校または都道府県に申込みが必要なので、必要書類や手続きの方法は早めに確認しておきましょう。

国の教育ローン・各種奨学金の活用も

自力での用意が困難な場合や、不足分を補いたい場合には、教育ローンや各種奨学金の活用も可能です。奨学金には返済が必要な貸与型、返済不要な給付型があります。貸与型奨学金は子どもに借金を負わせることになるため、どれだけ借りるか、どのように返済するかは慎重に検討しましょう。

国の教育ローン(教育一般貸付)

国の教育ローンは、日本政策金融公庫が保護者に対して、子ども1人につき最高350万円まで一括で融資してくれる制度です。子どもの数によって融資可能な世帯年収に上限がある一方、母子家庭・父子家庭、交通遺児家庭などに対しては金利や返済期間の面で優遇されます。

日本学生支援機構の奨学金

日本学生支援機構の奨学金は、学生本人が借り手となり、本人の口座に毎月一定額が振り込まれます。奨学金の申込みには成績要件があり、あらかじめ定められた期間内(5月下旬~7月上旬、10月下旬~11月上旬)に在学中の学校を通じて申請しなくてはなりません。従来の貸与型奨学金に加え、2018年4月から給付型奨学金(世帯年収に上限あり)も新設されました。貸与型の奨学金はあくまで借金ですので、貸与月額や返済計画は慎重に検討しましょう

  • 出典:日本学生支援機構|奨学金

民間団体の奨学金

国の教育ローンや日本学生支援機構の奨学金以外にも、民間団体が運営する奨学金制度があります。保護者を亡くした子どもを支援する「あしなが育英会」「交通遺児育英会」が有名ですが、特定の大学や研究領域に進む将来有望な学生を支援したいという民間企業の奨学金制度も数多くあります。返済不要の給付型奨学金は狭き門となりますが、利用できそうかどうか条件に合うものを探してみてはいかがでしょうか。

授業料免除制度

経済的理由から授業料が払えない成績優秀な学生について、授業料免除制度を設けている高校や大学もあります。基準は高校・大学によって異なりますので、申請が可能かどうかは各学校のホームページで確認しましょう。

まとめ

進路によって大学卒業までにかかる教育資金の総額は大きく変わります。いくら必要か目処が立ったら、各種の支援制度も活用しながら、計画的に資金を準備しましょう。教育資金の準備期間は10~20年程度と長期にわたるため、無理なくつづけられる範囲で行うことが大事です。教育資金準備のための家計の見直しや、マネープランのご相談なら、お金のプロであるファイナンシャル・プランナー(FP)へ!下記よりお気軽にお問い合わせください。

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