家計見直しナビ

家計を助ける
お役立ち情報をご紹介します!

@kakeinavi

住宅購入者はどうやってお金をやりくりしているの?“お金のプロ”が解説!(未放送分)

2020/08/12

住宅購入者はどうやってお金をやりくりしているの?

住吉美紀がパーソナリティをつとめるTOKYO FMの生ワイド番組「Blue Ocean」。毎週金曜日に放送している「家計見直しナビ presents おさいふ相談室」は、リスナーから寄せられたお金の疑問や悩みに専門家が回答し、より良いお金の使い方や、お金に対する不安を減らす方法を学ぶことができるコーナーです。今回は番組内でご紹介できなかったお悩みについて家計見直しナビ編集部が回答いたします。

目次

「住宅購入者はどうやってお金をやりくりしているの?」(リスナーからの質問)

私は自分の家を持つことに憧れています。1年前に結婚し、今年は本気で家のことを考えようと話しています。マンションではなく戸建てが良くて、その点は旦那さんとも一致しています。ただ、私自身が生まれ育った場所が良いという条件は譲れず、都内(23区)に建てたいのですが、なんと言っても土地が高すぎて……。

20代で戸建てを考えるのは早すぎるのか、家を建てた方はどのくらい貯金していたのか、ローンはどこで組めば良いのか、などなど、経験者の方や専門家の方の意見を聞きたいと思う毎日です。

理想のマイホームへの妄想は膨らむばかりですが、お金のことを考えると絶望してしまいます。家を建てた方はどのようにお金のやりくりをしていたのでしょうか。(27歳 専門職/クリエイティブ職)

みんなはどれくらいの自己資金を用意している?

編集部:東京23区内に一軒家を建てるのが夢ということですが、お若いのに大変立派だと思います。さて、家を購入するために資金や年収はどれくらい必要だと思いますか?

多くの方は、1,000万円以上の自己資金を用意する必要があり、800万円以上の年収が求められると考えているようです。しかし、値段にもよりますが、家を購入するための資金や購入者の年収は、そこまで多くを求められないようです。

では始めに、家を購入するための資金や頭金、購入年齢、年収等の平均を国土交通省のデータを参考にお伝えするとともに、住宅購入時の諸費用についてもご紹介します。

住宅購入資金と自己資金(頭金)

一次取得者の購入資金
住宅購入資金と自己資金(頭金)

初めて家を購入した方の購入資金と自己資金のデータを見てみると、平均購入資金では、注文住宅、分譲戸建住宅ともに約3,900万円となっており、平均自己資金では、注文住宅が960万円、分譲戸建住宅が約710万円となっています。

また、購入価格のうち自己資金の割合は、注文住宅が24.6%、分譲戸建住宅が18.3%となっており、約6%の差がありますが、いずれも購入資金の大半を住宅ローンの借入で補っているようです。

そのため、800万~1,000万円前後の頭金+初期費用を用意できれば、自己資金が占める割合が低くても家の購入は可能だと言えるでしょう。

住宅購入した時の世帯主の年齢

一次取得者(世帯主)の年齢
住宅購入した時の世帯主の年齢

住宅購入したときの世帯主の年齢は、30代~40代が圧倒的多数を占めています。これは子育てに関連して、マイホームの購入を前向きに検討するためかもしれませんね。

また、注文住宅と分譲戸建住宅では、他の住宅種類と比べて20代の購入者が多い傾向にあるようです。

住宅購入した時の世帯年収

一次取得者の世帯年収
住宅購入した時の世帯年収

住宅購入した方の世帯年収に関するデータを見てみると、住宅種類に関わらず、世帯年収は400万円から800万円までが半数前後の割合となっています。平均すると600万円台の世帯年収が中心となるので、夫婦共働きの世帯であれば十分に届く年収額と言えるでしょう。

東京都の土地付き注文住宅の購入費用は全国トップ

編集部:東京都における注文住宅の相場を知る足がかりとして、住宅金融支援機構が発表している「フラット35利用者調査2017年度」を見てみましょう。

本調査によると、東京都で土地付き注文住宅を購入した人の平均所要資金は、5,592万円。ダントツの全国1位です。全国平均の3,901万円から見ても、東京の相場は圧倒的に高いのです。

続いて土地の購入代金を除いた平均建設費を見てみましょう。こちらもやはり全国トップは東京都で3,936万円。全国平均は3,356万円です。

土地付き注文住宅ほどの大きな差はないことから、東京都での住宅購入費を押し上げる要因は地価の高さにある、ということが浮かび上がります。ただし、この数字はあくまでも平均。23区内でも、地価の高い地区と比較的安い地区があります。どこにどんな建物を建てるかによって価格は大きく変わります。

「満足できる家をできるだけ安く建てたい」というのは、誰もが願うことです。「理想のマイホームなら、ちょっとくらい不便でも気にならない」と考える人も少なくないでしょう。

しかし、住宅は「生活の場」であるとともに、「金融資産」でもあります。「安いから」という理由で家を買ってしまうと、ほとんど無価値にまで資産価値が下落する可能性があるだけでなく、周囲に空き家が増える、治安が悪化するなど、住み心地まで損なわれてしまう恐れもあるので、物件選びは慎重に行いましょう。

東京23区は地区によって地価が大きく変わります。戸建住宅の場合、一般的にマンションに比べて住宅の専有面積が広くなるので、場所選びはとても重要です。どうしても、超都心部に住みたいとなれば、購入予算の関係で建築面積を狭くせざるを得ないなどの調整が必要になるかもしれません。

大切なことは、何に重きを置いて家を選ぶのか?例えば、「利便性」「住環境」「専有面積」「ガーデンスペースの有無」「価格」などの優先順位をしっかり決めることだと思います。

住宅購入の費用は土地・建物以外も!諸費用の予算目安は?

編集部:家を購入する際には、土地や建物の価格以外にも、住宅ローンの頭金に加え、さまざまな諸費用を合算した金額を自己資金として用意する必要があります。

諸費用の細かな項目は後述しますが、大まかな目安としては以下の通りです。

  • 新築一戸建て(物件価格の5~13%)
  • 新築マンション(物件価格の3~5%)
  • 中古一戸建て(物件価格の5~13%)
  • 中古マンション(物件価格の5~13%)

仮に新築の一戸建住宅を5,000万円で購入する場合には、諸費用の予算として250万~650万円程度を用意しておく必要があります。なお、正確な金額と支払いのタイミングは、購入検討段階で不動産会社や金融機関に確認しましょう。

住宅資金のイメージ
住宅資金のイメージ 住宅資金のイメージ

住宅購入と取得にかかる諸費用

それでは、住宅購入と取得にかかる諸費用について、ご紹介します。基本的に以下の費用が必要になってきます。

  • 手付金
  • 印紙税(新築戸建住宅は不要)
  • 仲介手数料(新築戸建住宅は不要)
  • 不動産取得税
  • 固定資産税・都市計画税(固定資産税清算金)
  • 登記費用
  • 家購入のローン契約をする場合にかかる諸費用
    • 印紙税(ローン契約書)
    • 事務手数料
    • ローン保証料
    • 火災保険料
    • 地震保険料
    • 団体信用生命保険
  • その他の費用
    • 引越し費用
    • 家具・家電製品の購入費用

ここまで、住宅購入の資金的な目安について説明しましたが、次に、住宅ローンの組み方や注意点についてご説明します。

住宅ローンはどこで組めばいい?

編集部:いざ気に入った物件が見つかり購入意欲があったとしても、住宅ローンの審査に通らなければ物件を購入することができません。お客様が金融機関を選ぶのと同様に、金融機関もお客様を選ぶのが現実です。実際、住宅ローンの審査が通らず、物件の購入を断念される方もいらっしゃいます。

例えば、住宅ローンを組む際に、以下に該当する方は住宅ローンの審査が通りにくい場合があります。

  • 転職したばかりで勤続年数が足りない。
  • 物件購入に必要な金額を借りるための年収が足りない。
  • 個人事業主、自営業、派遣社員、小規模企業の役員の方。
  • 消費者金融の借入の未返済、カード利用代金の未決済、光熱費、通信費、税金の滞納がある方。
選び方1:ご自身で住宅ローンを選ぶ

ご自身の信用度に問題がない方は、どこの金融機関でもローンが通りそうです。給与の振込がある銀行を使うと、金利の優遇があったりします。

ただ、ご自身でローンの相談をするときは一つ一つの銀行を当たらなければなりません。それぞれの金融機関では、その金融機関の情報しか得られないので、複数の情報を収集するのは少し手間がかかります。最近ではネット銀行も住宅ローンを取り扱っているので、インターネットで各行の情報を独自で集めたり、住宅ローンの試算ができたりもします。

選び方2:不動産会社に住宅ローンを任せてみる

不動産購入と住宅ローンは切っても切れない関係。そこで、お勧めしたいのが不動産会社での相談です。不動産会社は、一般的に複数の金融機関と取引があるため、それぞれの金融機関の強みや弱みを熟知しています。各行の情報も一気に集まるので、自分で調べる手間が省けます。

特に、初めての住宅ローン審査を行う場合、不動産会社を通せば、複数の金融機関の中からお客様の状況を鑑みて、最適な金融機関を選んで住宅ローンの審査を出すことができます。このように、いろいろな視点からアドバイスを受けられるのがメリットです。

なお、金融機関の審査の基準や内容は公表されていないので、必ず審査が通るという保証はありません。

住宅ローンを組むときの注意点

編集部:住宅ローンを組むときには、将来的に過大な負担にならないよう注意が必要です。負担が重くなると、途中で返済できなくなる可能性があるためです。できれば住宅関係の支払い額を年収の25%以内に抑えましょう。

このとき、ローン返済額だけではなく、駐車場代、ネットなどの通信費用、毎年の固定資産税や将来的にかかってくるリフォーム費の積立金なども計算に入れましょう。こうした諸経費もすべて計算に入れた上で、住宅関係費を年収の25%以内に抑えると、比較的楽に返済を続けていけます。

住宅ローン減税を利用する

住宅ローンを利用するなら、必ず住宅ローン減税を利用しましょう。

住宅ローン減税とは、借入金額の1%に相当する金額が所得税から控除される制度です。借入から10年間、適用し続けることができます。最大4,000万円の借入まで適用できるので、仮に毎年40万円控除してもらえば、最大400万円の税額控除を受けられます。

なお、所得税からは控除しきれない場合には、一部住民税からも控除されます(上限額あり)。さらに、消費税10%が適用される住宅の場合は、一定の条件で控除期間が10年間から13年間に延長されます。

ペアローンについて

共働き夫婦の場合はペアローンも資金準備方法として有効です。ペアローンとは、夫婦がそれぞれ住宅ローンを組む方法です。たとえば夫が2,000万円、妻が2,000万円のローンを組めば、合計で4,000万円の資金を調達することが可能です。

ただしペアローンを組んだ後に離婚すると、住宅が共有になっている上に、夫婦それぞれについて抵当権が設定された状態で家が残ってしまうので、離婚後も家を巡って夫婦の関係が続いてしまいます。離婚と同時にどちらかのローンを完済しないと、家の所有名義やローン関係を整理することができません。また、離婚後にどちらかがローンを払わなくなったら家が競売にかかって失われます。

ペアローンを検討するときには、こういったリスクも頭に置いておく必要があります。

年収から無理のない返済額を決めよう

住宅ローンの年間返済額は年収の約25%以内が安心と言われています。それに従うと、年収別の年間返済額の目安は以下の通りとなります。

年収別の住宅ローン年間返済額
年収 年間返済額 毎月の返済額(ボーナス返済なしの場合)
300万円 75万円 約6.3万円
400万円 100万円 約8.3万円
500万円 125万円 約10.4万円
600万円 150万円 約12.5万円
700万円 175万円 約14.6万円
800万円 200万円 約16.7万円

住宅購入資金の「頭金」はどのくらい必要か?

編集部:住宅購入するときには、「頭金」を貯めておきましょう。頭金を多く投入すればするほどローン借入金額が減って、後日の返済が楽になりますし、早く完済できる見込みも高くなります。ただ、家を手に入れるなら早めに購入したいところです。いつまでも貯金ばかりして肝心の家を買えなければ意味がありません。

そこで現実的なところとして、住宅購入代金の2割を目標に頭金を貯めることをおすすめします。さらに住宅購入後、貯蓄ゼロでは生活に不安があるので、頭金を払った後も手元に100万円程度の生活資金は置いておきたいところです。このことからすると、住宅を購入する前には、以下程度の貯蓄をしておくことが望ましいと言えるでしょう。

貯蓄目標額=住宅購入代金の2割+諸経費+生活資金100万円程度

例えば5,000万円の物件の場合、1,000万円+諸経費250万円(5%として計算)+生活資金100万円=1,350万円が必要資金となります。

なお、目標金額が準備できなくても、住宅ローンが組めれば家を購入することは可能です。その際に大切なことは、住宅関係費(年間ローン返済額+諸経費)が年収の25%以内になっていることです。

さらに、ローン返済中に繰上げ返済を定期的に行えば、支払う金利が減って総返済額が減額されます。貯蓄目標額にこだわるあまり、住宅購入のタイミングを逸してしまうのは本末転倒なので、バランスを見ながら購入のチャンスを逃さないようにしましょう。

住宅購入資金を貯める方法は?

編集部:住宅購入資金の貯め方の基本は毎月の積立です。元本が確保された預貯金を中心に、計画的に準備することをおすすめします。ボーナスを利用してより多くを貯蓄に回すと、住宅資金作りのペースがグンと早まります。

また、積立預金を基本としながらも、金融資産の一部を投資や保険などを利用して運用効率を高める方法もあります。さらに、親からの資金援助なども、可能なら受けることをおすすめします。

住宅購入資金を効率よく貯めるために、以下のような工夫をしましょう。

1.積立貯金
毎月の給料から一定額を取り分けて積立貯金にします。勤務先で住宅購入用の社内積立制度(財形貯蓄)などを利用するのも良いでしょう。

2.投資(株式・投資信託)
株式や投資信託などの投資で運用するのも効果的です。ただし元本割れのリスクがあります。

3.NISA(少額投資非課税制度)
NISAを利用すると、運用益に対する税金を払わなくて良いので手取り額が大きくなります。ただしNISA枠であっても投資には元本割れのリスクがあるので注意が必要です。

4.保険(積立型生命保険)
積立型の生命保険を利用すると、預貯金より効率よくお金を貯めることができるケースがあります。生命保険といっても「利率のよい貯金」のような商品があるので、保険ショップなどで相談してみると良いでしょう。

お金を効率よく貯めるためのポイントは、上記のようにさまざまな金融資産に分散することです。

ちなみに、預金→保険→NISA→投資信託→株式の順番でリスクが高くなります。すべてを投資に回すと元本割れのリスクが高くなるので、分散することによって、リスクを抑えつつ効率よく資金を運用することができます。

また、親から援助ではなく借り入れる方法もあります。借入なら贈与税は発生しません。親から無金利で借入をすれば、銀行に高い金利を払っていくよりずいぶんと負担が減りますし、苦しいときにも返済を待ってもらえるので気が楽ですね。

住宅資金の準備方法、返済プランの立て方や返済額シミュレーション、住宅ローン控除、住宅にかかわる生涯コストなど、住宅取得についてもっと知りたい方は<こちらの記事一覧>もぜひ合わせてご覧ください。

まとめ

編集部:まず、あなたの年収からどのくらいの価格の家を買えそうかを試算し、必要な資金の調達方法を検討して、頭金の積立などの準備を始めていきましょう。

また、人生で必要なお金は住宅資金ばかりではありません。お子さんがいれば教育資金、長い目で見たときには老後の生活資金など、大きなお金が必要な時期はまだまだあります。

いつどのくらいのお金が必要になるか、どうやってそのお金を準備すればいいのかなど、お金に関する困りごとはファイナンシャル・プランナー(FP)に相談されることをおすすめします。

その他、住宅購入において「どんな点に注意すればよいか」「いくらの物件価格が適切なのか分からない」「そもそも買うかどうか悩んでいる」という方向けに、中立的な立場で不動産アドバイザーサービスを無料で行うインターネットサイトもあるので、こちらも利用されてみてはいかがでしょう?

番組ではお金や家計のお悩みを絶賛大募集中です!

日常のお金にまつわるお悩み・相談・疑問・気になることなど、何でもお寄せください! 投稿は「こちら」から!

<番組概要> 放送局:TOKYO FM 番組名:Blue Ocean 放送日時 :毎週月~金曜9:00~11:00 パーソナリティ:住吉美紀 番組Webサイト:http://www.tfm.co.jp/bo/

家計に関わるお金のこと、色々調べたけど
どこから手をつけていいかわからないという方へ

関連記事

新着記事

TOP